博士・修士・卒論研究

当研究室のこれまでの研究項目の例を紹介します。

東日本大震災後のエネルギーシナリオと低炭素社会の実現可能性に関する研究

本研究では、東日本大震災のエネルギー政策への影響を考慮し、2030年までの日本全体のエネルギー消費量・温室効果ガス排出量および経済活動を応用一般均衡モデルにより推定する。
そしてポスト京都といわれる新たな枠組みの構築に向けた日本の目標値の設定やその経済影響を評価し、持続的な経済発展の下での温室効果ガス削減の施策を設計する。

 スマートエネルギーネットワークに関する実証実験とその普及のための制度設計に関する研究

本研究では、太陽電池と燃料電池を備えたダブル発電住宅と、電気自動車(EV)との組み合わせを考慮し、このシステムの実現可能性・環境性・経済性に関する研究をおこなう。また、このシステムに関する利用行動分析および需要調査を実施することにより、EVによるカーシェアリングの普及に関する検討を行う。

再生可能エネルギーの導入影響を考慮した多地域電源構成モデルの開発

固定価格買取法案の成立により、電源構成における再生可能エネルギーの比率が高まると予測されている。しかし、太陽光・風力などの発電電力は気象条件によって変動するため、電力系統側で変動を調整する様々な対策が必要となる。本研究では、これらの影響を考慮した電源構成モデルを開発し、電力系統の安定性、経済性、電力の低炭素化が矛盾なく成立する可能性を検討する。

 関東・関西地方におけるホロニックネットワークの開発と実証実験に関する研究

本研究では、大規模停電、計画停電を予防するための停電予防連絡ネットワークを更に発展させ、双方向の情報ネットワークにより、停電回避、省エネ・低炭素化を総合的に推進するための研究を行う。停電予防連絡ネットワークでは、毎日の気象条件などから翌日の最大電力需要を予測し、電力会社の管内で供給予備率が一定値以下になると予測された時に、協力自治体を通じて直接地域住民に連絡し、節電行動を促している。ここでは、数百世帯の電力消費の実測データを利用し、上述のように本ネットワークの機能を拡大し、その効果を検証する。

気候変動の緩和に関する国際制度の設計と評価に関する研究

本分野では、気候変動緩和と南北格差縮小を目的とした技術移転制度であるクリーン開発メカニズム(以下CDM)の研究を行ってきた。具体的には、リアルオプション理論を応用し、CDMを活性化させるための排出権買取制度の効果を評価した。今後は日本政府が提案している二国間クレジットなどの新しい技術移転制度ならびに2013年以降の気候変動緩和のための新しい国際的枠組みの制度設計を行う。

エネルギー関連技術の市場普及に関する研究

本研究では、環境経済学的手法を用いて、革新的エネルギー技術の市場普及可能性を分析する。すなわち、太陽光発電、燃料電池自動車、省エネルギー家電、省エネルギー住宅などの属性と市場普及可能性の関係をコンジョイントやCVMなどの手法を用いて分析し、これらの普及施策の効果を定量的に評価する。